皆さん、こんにちはにっしー_です。

今回は『黙示録の四騎士』第209話 ”神隠し” の感想を書いていこうと思います。


『黙示録の四騎士』23巻の単行本修正箇所まとめを書きましたので良ければ。






前話の気づき


それでは前話(208話)の感想・考察を書いた後に新たに気づいたことや思ったことのまとめを。(別にいいやと思う方は読み飛ばして頂いても大丈夫です。まぁ後々気づくことの方がめちゃ多いですがw。他の人の感想とかも参考にしています。)
・『尋問者』(他の人の感想)
魔力が『真実』の時は相手の嘘が見破れたけど、『尋問者』では押し潰されるかどうかしか分からない?
→確かに、お嬢はランスが嘘をついているかどうか把握できていなかったし、押し潰されていないから本当のことを言っているように思えた。
これも新たな『尋問者』の弱点かな。魔力の詳細を知られていると、対応可能。それなりの身体能力は必要だけど。



前話の要約
ベンウィックに帰郷したランスはバンに近況を話す。修業中、ランスの動きにキレがないのはアンの魔力を受けていたからということが判明する。ランスはバンの”絶気配”を会得したいようだが?


初見の感想


以下からは初見の感想です(1pごとに読みながら書きながらという感じです。録音した初見読みのスペースもあるのでお時間あれば)


扉絵(1p):扉絵はバンとランス。
この雰囲気は前話ラストのシーンかな。

2p:いきなり触れてくるのかバン

3p:何も修業しやんのかーいw
無心?ではない?

4p:無心ではなく感情を読み取る?

5p:8年前の真相聞いちゃう?
神隠し事件の顛末聞いちゃう?

6p:ジェリコ描かれるの久々だな
キャメロットに着いたんだよな?

7p:何を見たんだ?

8,9p:これは驚くわけだわ
どこだ?ソールズベリーの魔法の湖とはまた違う湖?

10p:ランス可愛いw
バンに褒められたいのか

11p:終わりがない道?
謎の水を持つ湖?

12p:タコ?出た"フリーズ・セイバー"
ランス魔力持ってる感じか?

13p:この時から"シャイニング・ロード"使えたのか
ということは神隠し事件をきっかけに魔力量が増大したってことか

14p:ジェリコに文句ずっと言っちゃうよね
何が浮かんでるだ?

15p:インチキ行商が浮かんでる?なんで?
やっぱりこの湖の水ってヤバい感じ?

16p:バンに対して強い憧れを持つと同時に、自分はなれないという・・・・・・

17p:死を体感しちゃったのか
誰だ?湖の姫?

18p:怖っ 人間?
次号巻頭カラーだ、やったー



気になったシーン


ここからは気になったシーンをピックアップしていきます。
・扉絵
第209話の扉絵はバンとランスが描かれました。この描き方的に前話ラストの続きという感じですかね?バンの技を会得したいランスの修業が描かれるように思えました。どこかにエレインもいるんじゃないかと思った人は挙手。


・あの日
バンの技を会得すべく、ランスは修業に励もうとするが・・・。

修業を始めようとする中降り始める雨。
「雨か・・・・・・・・・・・・あの日を思い出すな・・・・・・・・・」

バンは8年前の事件のことを思い出していますね。8年前、それはランスとジェリコがベンウィックにて神隠し事件に巻き込まれた時。ベンウィックで神隠しに巻き込まれた行商の話を聞いた後、神隠しの現場に遭遇したランスが事件を解決してバンに褒められようと自ら現場に向かったんですよね。それを察知したジェリコがランスを一人にさせまいと一緒に神隠しにあいました。ランスが突然姿を消したことに気づいたバンがランスを探しますが、時すでに遅し。エレインと共に悲しみに溢れたていました。
神隠しにランスがあった時の天候も雨。雨が割れてる場所があり、そこが神隠しへの入口で、ランスとジェリコはそこから向こうの世界に行ったんですよね。
”はじまりを誘う雨の森”という番外編で詳細は描かれているのですが、単行本かファンブックに収録されないかな?

神隠し事件のことを思い出すバンの心を読んだんでしょうか。神隠し事件についてあまり触れてほしくないのか、修業の方に話題を戻していますね。


・修業
気配を消す修業に行うこととは———?

気配を消すための修業で何を行うのかバンに尋ねるランスだったが、バンからの返答は「別に何も」で、思わず「え?」となりました。何もせずとも気配消せるのか?となりましたね。

「要は周囲に自分の気配を完璧に同調させるってだけのことだからな 森なら植物に大地・・・ 町なら石壁に雑踏・・・」

単純なことだけど、これがまぁ難しい。無心になればいいかと言われるとこれも違う。実際にバンがランスへ心の中で語りかけていますが、姿は見えず完全にランスはバンを見失っている状態。ではどうすれば気配を消せるのかというと、五感以外で人間が感じれる感情を消すということ。特に殺気を消す。感情を消すというシンプルな回答になりましたが、一長一短でできることではないです。これからどうやって感情を消していくのかが気になりますね。
殺気が気配を感じるきっかけになることで思い出しましたが、前話のラストで怒っているランスに対してバンが「ハイハイ殺気がダダ漏れてんぞ~~~♪」と言っていました。皮肉のつもりで受け取っていましたが、ある種今回出た解答を先に出していたんですね。
またリオネスに来たペルガルドが強者を呼び寄せるために殺気を放っていました(参照:『黙示録の四騎士』7巻第58話 "忍びよる不吉” より)己の存在を示していましたよね。己の存在を示すのであれば殺気を放ち、己の気配を消すのであれば殺気(感情)を消す。ここが対になっているのが面白いと感じました。
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・神隠し事件の真相
バンはランスに神隠し事件の顛末を尋ねる。

「・・・聞かせちゃくれねぇか? お前が何度か話そうとしては躊躇っていた8年前の真相・・・ 謎の神隠しを突きとめようとしたお前ら自身が神隠しにあっちまった―—例の事件の顛末を

ついに来ました。神隠し事件について。『七つの大罪』が完結し、『黙示録の四騎士』が連載される前に描かれた番外編で触れられた「神隠し」。その事件にランスも巻き込まれ、神隠しにあった3年の間に恐ろしいほどの実力と魔力も身につけていました。そして神隠し事件をきっかけとしてジェリコはランスに恋心を抱くようになり、キャメロット側につくようになりました。
今のランスを語る上では欠かせない重大な要素を持つ「神隠し事件」!! 何が語られるのかめちゃくちゃ気になっていました。第206話 "ほくそ笑む者” のラストでアーサーがランスの強さの秘密が分かったような雰囲気を出していましたが、「どうせ先延ばしにするんだろうな」と心の中で思っていましたが、思っていた以上に早い段階で描かれてきそうですね。最強すぎるランスに対して色々思うことがあったので、神隠し事件について深堀られることで見方が変わるのではないかと思っていました。なのでかなり今話は楽しみにしていました。


・向こうの世界
神隠しに遭遇したランスとジェリコがやってきたのは!?

ベンウィックではどしゃぶり雨だったにも関わらず、神隠しでたどり着いた場所は雨が降っておらず。
ベンウィックでは朝だったにも関わらず、神隠しでたどり着いた場所は夜。
そしてたどり着いた場所は深い湖と長い長い畦道。どこかキャメロットの土地を感じさせますね。

神隠し事件に遭遇した2人は、神隠し事件の真相を突きとめ、脱出しようと考えていますね。
「師匠!! それなら任せてくれよ!! 俺が絶対神隠しの犯人を捕まえる!! そしたら父さん・・・褒めてくれるかな〜〜〜

ランス可愛いですね。犯人を捕まえようという心意気の裏には、バンに褒められたいという気持ちが大きくあるからですね。まだまだ年齢相応の子供ですね。神隠し事件前後で本当に大きく変わったなぁ。


・謎
ランスとジェリコは向こうの世界にたどり着いてから3日が経過する。

向こうの世界にたどり着いた直後は「犯人を捕まえてやる!!」と意気込んでいたランスでしたが、3日経つともう諦めかけていますね。疲れて歩けないし、犯人はそもそもいるのか?という状態になっています。これも実に子供らしさがありますね。何もない場所にずっといれば、子供はこうなるのも無理はないですね。というか自分でもこうなる自信がある。
ランスとジェリコは3日間で何も得られていないというわけではなく、2つ判明したことがありました。1つ目が畦道に果てがないということ。つまりずーーーーーーーーーーーっと歩き続けても永遠に終わりがないということですね。つまりどこに自分たちが行けばいいのかすら分からない状況。そして2つ目が湖の水を飲めば、飯を食わずとも妙に腹が持ち、疲れが溜まらないということ。この畦道に食べるものは無さそうですから、水で空腹を紛らわすしかないですよね。そしたら何故か腹がもつ。謎ですね。

湖の水を飲むランスがバンっぽいなと思えたのは自分だけですかね(参照:『七つの大罪』13巻第104話 "妖精王の帰還" より)


・敵
湖からの敵がランスを襲う。

ランスが湖の水を飲んで休憩する中、タコのような生き物がランスを襲いました。体全体は見えていませんが、触手でランスを掴んでいましたから、おそらくタコのような生き物でしょう。
ジェリコがすぐさま"フリーズ・セイバー"でランスを救いますが、謎の生物には避けられ仕留めることはできず。ランスも"シャイニング・ロード"で反撃しようとしますが、弾かれバカにされ逃げられる。ランスが可哀想でしたけど、それも含めて可愛く思えましたね。
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ここで気になったのが、ランスが"シャイニング・ロード"を使えたということです。神隠し事件をきっかけにランスが恐ろしいほどの実力と魔力を手にしたとトリスタンは言っていた(参照:『黙示録の四騎士』10巻第80話 "アーサー王vs.ランスロット" より)ので、てっきりそれまでは『朧月』の魔力を持っていないのだと思っていました。ですが、今話では既に『朧月』の魔力を持っていますから、神隠し事件をきっかけに手にしたのは恐ろしいほどの実力と魔力量ということになりますね。今回の回想でそれが明らかになりそうなので、楽しみです。
幼少期のランスは武力>魔力という感じなのかな?


・異変
神隠しに遭遇してから10日目、ランスとジェリコはあるものを見つける。

3日目ですでにランスはベンウィックに帰りたいというような状態でしたので、10日も同じ状況下にいればそうなるのも無理はないですよね。

「師匠!!! いつになればここから出られるんだよ〜〜〜〜〜〜!!!」
「ランス落ちつけ!! 必ず犯人も出口も見つかるって」
「そればっかじゃん!!!」
「仕方ないだろ いまだ手がかりがないんじゃ・・・」


ジェリコに非はありませんが、この状況下にイラつき愚痴って当たり始めてきましたね。これは9巻第72話 "凍てつき燃ゆる心" で神隠し事件について少し触れられた時にランスが言っていました。

ランスが愚痴って当たっている中、ジェリコが湖に何か浮かんでいるものを見つけ、近くまで行って見てみると人の姿。その人物とはランスたちよりも前に神隠しにあったベンウィックに来ていた行商。状況的に溺死?でしょうか?なぜ死んでいるのか?という疑問がありますが、辺りを見ますと行商と同じように死んでいる死体がいくつかありました・・・・・・。不安な状況下でさらに不安を煽ぐような死体の数々。今のところ怖いことしか起きてねぇよ。


・不安不安不安
神隠しに遭ってから20日が経ち、ランスは不安な気持ちでいっぱいになる。

ランスはリオネス王国に行った際、ゴウセルから〈七つの大罪〉(バン)の真実の物語を教えた貰いました。バンが盗賊だった頃、エレインと出会い不死身の身体を手に入れたこと、〈七つの大罪〉の団員になったこと、メリオダスの感情を取り戻すために煉獄に行ったこと、エレインを救うべく不死身の力を捨てたこと、(ジェリコの服を脱がしていたこと、ジェリコからアプローチを受けていたこと)、色々ゴウセルから教えてもらい、強い憧れをランスはバンに対して思うようになっていました。

「俺 父さんみたくなりたかった」
「なりゃいいじゃねぇか!お前ならきっとーー」
「なれないよ・・・・・・!! どーせ俺たち死ぬんだ・・・ 湖に浮かんでた人間たちみたく 母さんもきっと心配して・・・俺を探して泣いてる ・・・二人に会いたいよ・・・・・・!」


シリアスな展開で申し訳ないですが、ランスがバンみたいになりたかったと言っていて、「えっ!? ジェリコを脱がすのか???」というくだらない妄想をしていました。こんなくだらない妄想見なかったことにしてください。
強い憧れを持ったことでその実力差を知り、自分はバンのようになれないのではないか?と思ったのかなぁと思いましたが、そうではなく今の状況が不安で不安で仕方がないんですよね。初めて見たであろう人の死。それも一人二人ではなく何人も。未知の場所でこれだけ人の死に遭遇してしまうと不安になりますし、自分たちもそうなるんじゃないか?という考えになりますよね。ここも年齢相応の心になっていました。

そんな不安を抱くランスをジェリコが必死に慰めていました。流石師匠。弟子を慰め、守る。ランスを止めれず、神隠しに遭遇させてしまったという責任がジェリコにはありますから。


・湖の姫
不安なランスと慰めるジェリコの元に湖の姫が来る。

「まぁ・・・どうしたの?」

ランスとジェリコ以外に誰がいるんだ?と思ったら、そこにいたのは不敵な笑みを浮かべる謎の女性。誰だ!?と思いましたが、この書体は以前にも描かれていました。それはランスとジェリコが神隠しに遭遇するきっかけとなった番外編 ”はじまりを誘う雨の森” にて。雨が割れている箇所からする声と同じ書体でした。その時は「フフ・・・ はやくこっちへ! こっちへ・・・・・・・・・」というランスたちを誘っているような言い方をしていました。なぜランスたちを誘い出したのかは不明ですが。おそらくランスたちを誘い出した人物と今回ランスたちの前に現れた人物は同一人物でしょう。
先ほど書いたように不敵な笑みを浮かべる女性で、妖精族のような耳を持っていますが種族は不明。衣装はどこか現在のマーリンのような感じがあります。
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何よりも不思議な点はかなり深い湖に浮かんでいるということ。湖にいる女性といえばとある人物が思い浮かびますよね。『七つの大罪』の終盤で出てきたソールズベリーの魔法の湖にいた「湖の姫/混沌の巫女」です。『七つの大罪』40巻第337話 "マーリン” で湖の姫のシルエットが描かれましたが、そのシルエットと今回描かれた人物が同じような体型していますので、ほぼ間違いなく湖の姫でしょう。次話タイトルも”湖の姫と少年”とありますから、まぁ間違いないでしょう。
湖の姫といえば、初代聖剣エクスカリバーを渡した人物で、混沌に生み出された人物です。情報は出ていますが、詳細な情報は未だ明らかになっていません。次話以降で湖の姫について明らかになるでしょうから、気になります。


・次話タイトル
次話、第210話のタイトルは”湖の姫と少年”です。湖の姫はラストに出てきた人物、そして少年はランスのことで間違いないでしょう。ランスは神隠し事件をきっかけに恐ろしいほどの実力と魔力量を手にしていますから、それを手に入れるきっかけが描かれるのではないでしょうか。
また9巻第72話 "凍てつき燃ゆる心” でジェリコも言っていましたが、「ランスがジェリコのためにした決断」というのもまだ明らかになっていないので描かれることになるでしょう。今話で描かれた水死体として登場した人間のことも謎ですから、何か触れてくるのでしょうか。
湖の姫と邂逅したことで、ランスがどう変化,成長していくのか気になりますね。

そして、次話は巻頭カラーです。22巻に収録された第192話以来で18回目ですかね?ですが、久々の巻頭カラーという感じがしなかったです。というのも、第200話,第205話でCカラーで描かれたのですが、その2つとも見開きカラーだったので巻頭カラーと錯覚していたんですよねw 幼少期のランスとジェリコ、そして湖の姫が描かれるカラー絵になるのかな?最近カラー絵の頻度が多くて嬉しいです。
巻頭カラー記念で、特製ペットボトルホルダーが抽選で50名に当たるので、紙面も買って応募しないとですね。ところで前回のランギネタペストリーはまだ来ないのかな?(来る前提で話すなw)


・深掘りブログ
神隠しについて少し疑問に思ったことがありましたので、深堀りたいと思います。
1年半以上になりますが、神隠し事件について触れたブログもありますので良ければ。


・今話の総評
神隠し事件についての導入として謎が散りばめられており非常に気になる展開だった。この事件がどうランスに変化をもたらすのか楽しみ。




今回の『黙示録の四騎士』第209話 ”神隠し”  の感想はここまで。
コメントして頂けると嬉しいです。是非皆さんの感想・考察など教えてください。
最新話の質問やコメント、その他もろもろ待っています。最新話でなくてももちろんOKです。
次週の『黙示録の四騎士』第210話 ”湖の姫と少年” の感想・考察でお会いしましょう。さよなら。


混沌の力を使う時のアーサーと同じ目をしているね、湖の姫さんは。


208話までの各話のとあるシーンを模写しています。208話は扉絵 幼少期のランス
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第208話 ”父と子の語らい” の感想・考察はこちらから。